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 France 2015

旅日記 5日目(2014/12/29)-01

5日目。この日は「ル・トロネ修道院」へ行く。
ホテルで朝食をとった後、歩いてニース・ヴィル駅へと向かう。

朝食の温かい料理
なんとなく体によさそうなので
ほうれん草と豆は毎朝食べました
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朝食後、8時くらに部屋に戻ったら
ちょうど日の出の時間でした
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出ましたー

ニース・ヴィル駅の窓口で、この日のチケットを買おうとしたら、いつもと違って、国籍を聞かれたり、コンピューターに名前を入力するように言われた。
なんでだろう?と思っていると、窓口の人が発券した本日の往復チケットと一緒に、もう1枚のチケットを手渡してくれて内容を説明してくれた。

その内容は、今手渡されたもう1枚のチケットは「CARTE ZOU! 50/75% 26歳以上」というもので、このチケットは30ユーロするのだけれど、この地域のSNCFの普通列車の運賃が50%オフになるのだそう。(回数券の場合は75%オフ)
それは同行者(3人までだけれど、本人を含むのか含まないのかはよくわかりません…)にも適用されるとのこと。

この日は、レザルクという所まで往復するのだけれど、その往復の運賃は一人32ユーロ、二人で半額になると32ユーロの割引、チケットに30ユーロかかっているけれど、差し引きは2ユーロのお得。少額だけれど、この日だけで既に元が取れているということらしい。
そんなチケットの存在を全く知らなかったのだけれど、あともう一日、列車に乗る日があって、その日も50%オフにしてもらえたので、なかなかお得なチケットだった。

CARTE ZOU!のケース
3つ折りにして携帯できるようになっています
ZOU!というチケットは数種類あるようです
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チケットは通常のSNCFのチケット紙に印刷されています
チケットに記載された説明はフランス語だったので
詳細が分かりません
申し訳ありませんがご自身で確認してください…

ニース・ヴィル駅からからレザルク駅まで、普通列車で1時間10分くらいで到着した。
ル・トロネ修道院までは、レザルク駅からタクシーで30分くらいかかる。

レザルクの駅
Gare des Arcs Draguignan

ル・トロネ修道院とはプロヴァンス地方に建つ3つのシトー会修道院の1つ。
プロヴァンスの三姉妹と呼ばれているのだけれど、ガイドブックによると、その中で最もアクセスの難しいのが、ル・トロネ修道院なのだそう。

『電車で来てタクシーで行く』のどこが難しいの?と思われるだろうけれど、この駅でタクシーをつかまえるというのが、フランス語を話せない私達にとっては最も難しいことなのだ。

まず、駅前にタクシー乗り場はないという情報は得ていたのだけれど、運が良ければ誰かが乗ってきたタクシーがいるかも…とロータリーに出てみた。
そこで、ウロウロしたけれど、やはりタクシーは1台もいない。

辺りを見渡すと、明らかに知り合いではなさそうな中年の女性と若い男性が、駅舎の壁にもたれて何かを待っている様子だったので、そこに行って「タクシーを待っているんですか?」と聞くと、やはり「違う」という答えが返ってきて、フランス語だったけれど、駅舎のほうを指さして「あそこで電話番号を調べて呼ばなければ来ない」といった感じのことを説明してくれた。

レザルクのタクシーの電話番号は、夫が事前にネットで調べて印刷してきてあったのだけれど、そこに電話して、我々の拙い英語力で本当にタクシーが来るかどうかが不安だった。(私達の英語もひどいものだし、その電話相手のタクシー会社の人もどのくらい英語を理解してくれるか分からないし…)
駅舎に戻って、中をウロウロしてみたけれど、これといった名案が浮かばず、インフォメーションなどもないので、駅のチケット売り場の窓口にいって、「タクシー呼びたいんですけど…」と言ってみることにした。

すると、窓口の女性は、1枚の紙を手渡してくれた。
その紙は、『TAXI-LES ARCS』とあって、電話番号が7つくらい並んで記載されていた。
そしてその番号の前に名前が書いてあるのだけれど、タクシー会社ではなく個人名といった感じだった。

こんな駅前なんです…

さて、電話番号が書かれた紙をもらったからには、自分で電話しないと…と思ったのだけれど、そこに書かれた個人の方と会話が成り立つの?とますます不安になった。
フランス語の返事が返ってきて、なんだかよく分からないまま電話が終わってしまったら、「今から行きます」と言われたのか「無理です」と言われたのかも分からず、待っていいものやら次の手をうつべきなのか判断できそうにない。

ということで、もう一度窓口に戻って、さっきの女性に「私達はフランス語が話せないので、この携帯電話で私達のためにタクシーを呼んでもらえないでしょうか?」と、私の携帯電話を差し出してお願いしてみた。

すると、「えー話せないの?」と驚かれたけれど、まぁしょうがないわね、といった感じで携帯電話を受け取って、先程の紙の中の1つの番号にかけてくれた。
でも、私の携帯電話から電話をかける時って『国際通話でこの番号をプラスしますか?』というようなメッセージが日本語で表示されて、『はい』を押さないと発信しないため、「なんだかよく分からないわ」といった感じで、ご自身の携帯電話を持ってきてくれて、その電話からもう一度かけなおしてくれた。

しかし、電話はなかなか繋がらないようだった。(むか〜し、南イタリアでも同じような経験が…。その時はレストランの人にお願いしてました。)
窓口の女性は、何度かチャレンジしてくれて、数回目でやっと相手が出て、「10分後に来ますよ」ということだった。
この女性には、本当に本当に感謝。
無謀で呑気な我々に対して、本当に親切にしてくださった。

こうして、親切な女性のおかげで、無事ル・トロネ修道院へと向かうことができる。

私達なりに必死だったので
レザルクの写真はほとんどありません…
ということで
ル・トロネ修道院の入口の案内

レザルクの駅から、ル・トロネ修道院までは、ブドウ畑の中を進んでいく。
ワイナリーの看板があちらこちらに出ていた。

帰りもタクシーに乗らなければならないのだけれど、修道院は2時間くらいかけて見学したいので、待っていてもらうには長すぎる。
なんとか2時間後に迎えにきてとお願いしてみようか…と思案していたら、運転手さんのほうから「帰りもタクシー?」と聞いてきてくれた。
それなので「そうです、迎えにきてほしいのだけれど…」と伝えると、「自分は一度町に戻るので違う人になるかもしれないけれど、必ず誰かが迎えにきますよ」と言ってくれた。こんな親切な運転手さんに出会えたのも、全てレザルクの窓口の女性のおかげだ。もう、レザルク駅に足を向けては寝られない(…というつもりで深々と感謝してます)。

ル・トロネ修道院は、この日13時から昼休みに入って見学出来ないので、13時まで見学して、そのあと15分くらい外まわりを見て…ということで、帰りは13時15分に迎えに来てもらうことにした。(で、この運転手さんとなら英語でなんとかなりそうなので、念のためタクシーカードをもらっておいた。カードには会社名が書いてあったので、一応個人タクシーではなくタクシー会社だったのかも?)
この運転手さんは英語が話せたし、とても慣れた感じで、料金も51.数ユーロだったのだけれど50ユーロぴったりでいいですよと言ってくれた。(帰りの運転手さんは別の人で、英語はあまり話せないようだったし、50.1ユーロだったけれど、おまけはなかった。)

ということで、やっと、ル・トロネ修道院を見学する。

この門から敷地内に入ります
入ってすぐのところには
立派なウェルカムセンターのような建物があります

お土産物も売ってるし
しっかりと観光地として整備されている感じ

ガイドブックの
『深い森の中にたたずむ』という言葉から
ひっそりとした寂れた場所かと思っていましたが
十分立派な観光名所でした

この建物でチケットを購入します
その際、日本語の解説の紙ももらえます
ちなみに、この解説の紙
各建物の解説にふられた番号と
配置図上の番号が合っていませんでした…
今はもう直っているかもしれませんが

その解説によると、ル・トロネ修道院は1160年から1230年に建設されたものなのだそう。
しかし、それから2世紀も経たずに、荒廃し始めてしまったのだそう。
1841年以降修復が行われているということだった。

まずは修道院の教会
修道士のための教会で
信者達のものではないので
正面扉がないのだそう
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教会の西側ファサード
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教会内部
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↑西側の入口方向を振り返って見る
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装飾のない空間
窓からさしこむ光が表情を与える
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教会内では音が美しく反響します
ちょうど私達が教会内に入った時
団体さんが見学をしていて
そのガイドさんが讃美歌を歌ったのですが
本当に神秘的に美しい響きでした
その後も一人で来ていた観光客の男性が
自ら歌って動画を撮っていましたが
是非、教会ではこの響きも感じてみてください
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回廊へ出ます
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修道院の敷地は斜面になっているため
中庭も傾斜しています
このため回廊に段差が生じています
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回廊から入ることが出来る参事会室
この部分は建築時期が比較的遅く
ゴシックの影響を受けた
リブ・ヴォールト天井となっている
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回廊から東側の外に出る
 
教会の後陣側です
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回廊に戻って…
南回廊からみた北回廊に付随する洗手堂
回廊を挟んで反対側に
食堂があったのだそう
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洗手堂内

→ 次も、まだまだル・トロネ

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